謎のメーカー INNOREL 三脚・一脚 まとめ

こんにちはマツです

今日は僕のチャンネルの中でも人気のメーカー【INNOREL】についてまとめていこうと思います。

このメーカーは非常に凄まじいコストパフォーマンスの高品質カーボン三脚を多数扱っていますが、メーカー公式HPも見当たらず、基本的にamazonもしくはAlliexpressでの商品ページしかありません。

なのでどれを買っていいかわからないという人も多いと思いますので、INNORELの三脚や雲台を購入してきたユーザーの目線で解説していきます。

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INNORELは今一番コスパの良い三脚メーカー

まずメーカーの概要から説明しましょう。

説明しましょうとは言っても正直調べられる情報が少ないので、ざっくりした情報です。

安かろう悪かろうの概念を覆す謎の多い中華メーカー

まずメーカーの所在地は中国にあるようです。

実店舗を持たないAmazonやAlliexpress等のネットショップでのみ製品を扱っているメーカーで、公式HPもなく、あるのはAmazonやAlliexpressでのショップページのみだと思われます。

この時点で非常に怪しい感じがするのですが、

怪しさを加速させるのが、スペックに対する圧倒的な安さです。

同スペックで比べると、ミドルクラスの他社であれば2倍、トップメーカーなら3~4倍くらいするくらいの価格で製品がラインナップされています。

しかも後半で説明しますが、32mm径パイプのハードな三脚を中心にラインナップされているので、『こんなにすごい耐加重の三脚がこの価格で買えるの!?』と驚かれるような価格帯で購入できます。

とにかくコストパフォーマンスが異次元なので、この機材が出始めた当初、怪しいという懐疑的な目で見られていた記憶があります。

保証は現状疑問だけど、とにかく品質が良い

ここまで聞いて、
『安いのは分かったけど、本当に性能はいいのか?』
『安かろう悪かろうじゃないのか?』

と気にされている方も多いと思います。

その質問に対する僕の答えは

『GITZOには及ばないものの、物によっては GITZO8割程度の性能は有している。それでいて、価格は1/3』

という物です。

以前『マツチャンネルの機材部屋』というYoutubeチャンネルの動画でも解説しましたが、GITZOの三脚に関してはやはり安定性とねじれ剛性が素晴らしいので、さすが三脚界のトップメーカーと言われるだけあるという評価をしました。

ただ同時に、このINNORELの三脚も価格が1/3程度とは思えない安定感を持っているなと感じました。

INNORELも物によってはねじれ剛性が弱いものもありますが、良い物に関しては非常に優れており、細やかな操作感ではGITZOに劣るものの、価格差ほどのものはないなという感想を持っております。

劣るとしたら、最長時のねじれ剛性と、足の開閉のスムーズさ、そしてブランド感・所有感 それくらいでしょうか?

個人的には1本の高級三脚を購入するくらいなら、3本のINNORELを目的別に購入した方がはるかに賢いなという感想です。

保証については一度も不良品に当たったことはなく、出したことはないのでわかりませんが、一応保証もついています。

ネットショップ限定の販売ですし、日本の代理店もないので、サポートがさほど充実しているとは思えませんが、それを除けばほとんど気になることはありません。

では話はこれくらいにして実際に製品を見ていきましょう。

INNORELの製品ラインナップ

一脚

まずINNORELで外せないのが一脚です。

過去に紹介したところ僕のリンクからだけでも50人以上が購入している超人気機材です。

これだけの剛性を持っていて、欲しい機能が全部ついていて、それでいて安い一脚は現状他にないと思います。

RM325C

スペック
・最大径 φ32.5mm
・段数 5段
・重量 420g

イチオシはこちらです。

29mmと32.5mmの一脚がありますが、特に32.5mmのRM325Cは非常に素晴らしい一脚です。

  • カーボン製で軽い。
  • φ32mm径で非常に強い。
  • 雲台取り付けの部分が1/4ネジと3/8ネジの切り替えができる
  • 雲台の回転防止のロックネジがついている
  • 石突きが交換できる仕様

ということで、
とにかく全てを満たした性能であるのに加えて7000円程度の価格なので、非の打ちようがありません。

5段全てを伸ばすと少しぐらつくのが気になりますが、まあこれに迫るコストパフォーマンスの機材はないと言えます。

ちなみに石付きはGITZOの石突きに交換すると使用感が良くなり、さらにプレミア感も増すのでおすすめです笑

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RM325A

スペック
・最大径 φ32.5mm
・段数 5段
・重量 600g

上で紹介した三脚のアルミバージョンです。

若干だけカーボン製がたわむので僕自身購入して試してみましたが、アルミ製も結局最後まで伸ばすとたわみます。

つまり材質が弱くてたわむのではなく、パイプの接合部でたわんでいるようでした。

アルミの方がさらに安いのですが、体感2倍程度重いので、個人的には少し頑張ってカーボン製を買う方が遥かに優れていると思います。

あと、冬は冷たいです。

カーボンがオススメ

超望遠撮影向け三脚

三脚はボリュームゾーンで山ほど製品があるので、使用したことのあるものを中心に解説します。

パイプ径の太い超望遠に最適な機材から順に解説していきます。

RT90C

スペック
・最大径 φ40mm
・段数 4段
・高さ 11-200cm
・収納サイズ 59cm
・重量 2.87kg
・カーボン10層
・GITZOのシステマティック三脚と互換性有り

まずこれが一番目を引く三脚です。

GITZOのシステマティック三脚と互換性を持つ、最大パイプ系40mmのモンスター三脚です。

40mm径の三脚がたったの3万円台で買えるのか!!ということで非常にインパクトがあります。

システマチック三脚ということで、フラットペースだけではなく、センターポールや75mmハーフボールにも対応できるので、とにかく万能に使用できます。

とくに超望遠で使用する人にとって嬉しい40mm径のパイプで、対荷重も40kgの記載があるので、安心感が大きいです。

最大長もセンターポールを使用するととんでもない高さまでいくので、高さを出したい方にも有力な選択肢になると思います。

ただし、静止の剛性感は良いものの、ねじれ剛性が弱めでパイプ系の割にがたつくので、最近では後から説明するST384Cの方をお勧めします。

RT80C・NT364C

スペック(NT364C)
・最大径 φ36mm
・段数 4段
・高さ 113.5-160cm
・収納サイズ 58cm
・耐加重 25kg
・重量 2.12kg
カーボン8層
・75mmハーフボール/フラットベース

この三脚に関しては使用していないのではっきり言えませんが、RT90Cの廉価バージョンと推測されます。

最大の違いは使用されているカーボンが8層のものであるということ。

そしてそれによって価格が大体1万円程度安いということです。

RT90Cなどで使用されているのが東レ製の10層カーボンであるとされていますが、こちらは8層のカーボンなので、その部分で違いがありそうです。

ただおそらくこちらはRT90Cよりも新しいモデルで、接合部がゴム製のものを使用しているため接合部での安定感はこちらの方がいいのではないかと推測されます。

どうしてもシステマティック三脚が必要というわけでなければ、あえてこちらを選んだ方が幸せになれるという状況もあり得そうです。

ST344C・☆ST384C・ST424C

続いてが僕が個人的に最もオススメするSTシリーズです。

スペック(ST384C)
・最大径 φ38mm
・段数 4段
・高さ 10-205cm
・収納サイズ 59cm
・耐加重 38kg
・重量 2.5kg
・カーボン 10層
・センターポール/75mmハーフボール/フラットベース

このシリーズに関してはよくわからないのですが、INNORELのフラッグシップモデルかな?と思った製品です。

なんと最大42mmのパイプ系のものまでありつつ、その中間の38mm径のST384Cの段階で、φ40mm径のRT90Cを超える伸長を持ち、それでいてねじれ剛性もRT90C超えで、さらにより軽量という謎のモデルです。

さらに、独自のセンターポール機構を持ち、ハーフボールにもフラットベースにも変わる万能性。

価格はセンターポールまで含めると4万円半ばになりますが、この性能を他社で出そうと思うと、10万円はするだろうなというレベルなので、とにかく衝撃的です。

『INNORELを買うならまずこれだ!』と言いたい圧倒的な三脚です。

僕自身は38mm径のものしか試したことはありませんが、僕が買うならST344Cかなと思っており、さらに剛性を求めるならST384Cかなと考えています。

今でもLT324Cから乗り換えたいと思っている三脚です。

見た目も合皮が巻かれたデザインで非常におしゃれでいいなと思います。

接合部のロック部分はゴムを使用しており、Leofotoの三脚と非常に似たフィーリングの機材です。

とにかくオススメ

詳細を見る🔽

LT324C・LT364C

続いては僕が愛用しているLTシリーズ
INNORELにハマったキッカケの1本です。

スペック(ST324C)
・最大径 φ32mm
・段数 4段
・高さ 8-146cm
収納サイズ 52cm
・耐加重 30kg
重量 1.7kg
・カーボン 10層
・75mmハーフボール / フラットベース

公式でもSmall RT90C と書かれていることからもわかるようにスペックは非常に似ています。

この三脚のいいところは収納サイズが75mmハーフボール採用三脚の中では最も小さい三脚で、さらに重量も比較的軽量というところです。

北海道への遠征用に購入した三脚で、付属のバッグも合わせて非常に収納性が高くいい三脚です。

開脚角度も広く、地面に吸い付くようなフィーリングです。

また野鳥撮影に向いた要素として、カモフラージュ柄のカバーがついた色違いも存在しており、その三脚には肩に乗せるためのパットも付属しているのでお得感があります。

ただし欠点として、ロックパーツに金属を使用しており、伸ばした際のねじれ剛性がやや弱いということがあり、今買うなら先ほど紹介したST344Cかなと思っており、乗り換えも少し検討しているような状況です。

風景向け三脚

GT284C・☆GT324C

続いてがGTシリーズ

これは最も多くのユーザーにおすすめのシリーズです。

スペック(GT324C)
・最大径 φ32mm
・段数 4段
・高さ 11-171cm
・収納サイズ 53.5cm
・耐加重 25kg
・重量 1.8kg
・カーボン10層
・センターポール取り外し可能

先ほどまでは野鳥撮影に適した三脚でしたが、この三脚は風景や星空撮影に適した三脚だと言えます。

センターポールを採用できるシステムで、それでいて軽量、さらにセンターポールの付け外しも可能という風景に理想の三脚と言えると思います。

そしてさらに恐ろしいことに価格も2万円前後ということで、価格破壊もいいところです。

これと争わないといけない他社メーカーを気の毒に思うレベルです。

センターポールにも工夫がみられ、アルミ製のセンターポールがえぐれていて、収納時の径が細くなっています。

この価格の三脚で、剛性感があって、軽量で、さらに気まで利かせてしまうか、、、ということで驚きしかありません。

とにかく風景用のしっかりした三脚で迷ったらこれと言って問題なさそうです。

何人かの方からInstagramやtwitterで購入報告いただいてますが、非常に好感触ですので、やはり自信を持ってオススメできます。

リュックに入れて移動するには少し重いので、28mm径を購入するか、別のもっとコンパクトなものをオススメしますが、しっかりとした三脚が欲しい肩には最高の選択肢になり得ると思っております。

RT85C

スペック
・最大径 φ32mm
・段数 4段
・高さ 27-193cm
・収納サイズ 47cm
・耐加重 25kg
・重量 2.3kg
・カーボン10層?
・センターポール取り外し可能

続いて先ほどのGT324Cに非常に似たシステムですが、センターポール式の32mm径三脚です。

この三脚は先ほどのGT324Cと違ってセンターポールがカーボン製で、足をクルッと反転させてコンパクトに収納できつつ、伸長が非常に長いモデルになっているようです。

雲台セットで3万円を切っていながら、身長が190cm程度と大変高く、こちらもコストパフォーマンスが高そうです。

【GT324Cとの違い】

収納を短くしたい(RT)か、細くしたい(GT)かというところと、高さがどこまで必要かというところになると思います。

個人的にはGTの方が軽くて細くて気が利いた設計なのでそちらが好きですが、高さを求める場合にはRT85Cも魅力的な選択肢になるのではないかと感じています。

KT364C・KT404C

これはフラットベースのシリーズで、レオフォトのLSシリーズに似ています。

スペック(KT364C)
・最大径 φ36mm
・段数 4段
・高さ 12-150cm(193cmセンターポール使用時)
・収納サイズ 55cm
・耐加重 30kg
・重量 1.8kg
・カーボン10層

非常にシンプルな構造の三脚です。

センターポールやハーフボールへの付け替えがない分非常に構造が単純で、剛性面や重量面でアドバンテージがある三脚だと思われます。

センターポールも付属していますが、純粋に付け足すようなタイプのセンターポールなので、基本的には使用しない前提の構造だと思います。

脚のロックパーツもゴム製なので、ねじれに対する剛性も良好だと推測されます。

センターポールは使用しないからとにかくシンプルで軽量で、剛性感の高い三脚が欲しいという人におすすめの機材だと思います。

個人的にはGT324Cを買ってセンターポールを外したり、ST344Cの方がいいかなと感じてしましますが、長秒露光で絶対にぶれてほしくない天体での使用の方にはより安心かもしれません。

トラベル三脚

RT55C

スペック
・最大径 φ25mm
・段数 5段
・高さ 37-150cm
・収納サイズ 55cm
・耐加重 12kg
・重量 1.0kg
・カーボン 10層

RT45C

スペック
・最大径 φ25.6mm
・段数 4段
・高さ 37-157cm
・収納サイズ 45cm
・耐加重 12kg
・重量 1.2kg
・カーボン 10層
・脚反転収納可能

RT30

スペック
・最大径 φ26mm
・段数 5段
・高さ 12-150cm
・収納サイズ 55cm
・耐加重 kg
・重量 1.3kg
アルミ

雲台

準備中

コメント

  1. けーけ より:

    はじめまして。innorelの三脚を検索していて拝見しました。
    GT324とRT85C で悩んでおります。
    利用用途は花火撮影とダイヤモンド富士の撮影です。
    車でもち運ぶことが多いので324の方がよいかと考えているのですが決めねている状況です。
    なにか違いなどアドバイスあればお願いします。
    雲台はG44を別途考えています。

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